2018/04/28 【家づくりとお金】 借りられる金額と返せる金額の違い
自分の収入や返済余力から見た場合、どのくらいの金額の住宅を取得することが適切なのか。
これから家づくりを始める方は、きちんと自分の目安を持たないといけません。
「家づくり検討の第一歩は、予算把握 」ということ。
土地探しや建築会社選びよりも、予算計画が大切です。
予算計画を立てる上で2つの見方があります。
ひとつが、「収入からみた借入可能額」
もうひとつが、「毎月無理なく返済できる金額からみた借入金額」 です。
実際に例をとって見てみましょう。
■ご主人年収(税込):500万円
■奥様年収(税込):200万円
■収入合算の予定:あり
■借入期間:35年
■現在の家賃:7.5万円(家づくりのための積立:2万円)
■ボーナス返済:とりあえず考えていない
■借入金利:変動金利0.825%
こんなケースでシミュレーションしてみます。
どんな結果になるかというと…
「年収基準でみた場合」と「無理なく返済できる額」の間に1,500万円ほどの開きがでました。
「年収基準でみた場合」というのは、金融機関が判断する金額です。
「あなたの年収ならこれくらい借りれますよ」というもの。
*借入限度率とは、税込み年収に対してその何%までを返済にまわせるかということです。
*借入限度率の割合は利用する金融機関によって異なりますが、年収に応じて30~40%程度というところが多いようです
*審査金利とは、住宅ローンの審査をするために金融機関が設定する仮の金利のことです。実際に住宅ローンを借りるときに設定される貸出金利とは異なります。
*審査金利は金融機関によってそれぞれ率が違います。数字は公になっていませんが、概ね3.0~4.0%が相場と言われています。
「無理なく返済できる額」というのは、その家計で見た場合の金額です。
「あなたの家計なら住宅ローンの支払いに毎月これくらい回せますよ」というもの。
*借家なら毎月の家賃がひとつの目安になります
*家づくりのために貯蓄をしている金額があれば充当してOK
当然のことながら、借入金利や返済期間が変わると、借入金額の目安も変わってきます。
例えば、
①借入期間を35年から30年に短縮する
②借入金利を変動金利0.825%から全期間固定1.25%に変更する
この結果は…
「年収基準で見た場合」、「無理なく返済できる額」ともに予算が400万円ほど少なくなりました。
お分かりの方の多いと思いますが、年収だけを見て、限度額いっぱいに借りるのはとってもキケンです。
まずは「無理なく返済できる範囲」で「わが家の大まかな予算」を掴むことが先決。
金利はどれくらいで検討するか、返済期間はどれくらいで想定するかにもよって、予算は随分と異なってくるので、正しい予算を把握することはとっても大事です。