2018/05/08 【家づくりとお金】 今建てるか、5年後建てるか その2
前回の続きです。
ここでは極端に居住費がかからないケースを想定して検証してみようと思います。
設定は前回と同じです。
念のため下記に記します。
■現在の年齢:35歳
■建築予算:3,000万円
■現在の自己資金:300万円(借入額の一割)
■返済期間:30年
■購入希望時期:5年後(40歳の時)
■希望時期までの積立額:月5万円(5万円×12か月×5年=300万円)
現在の住まいを、「親の家で同居」として、居住費がかかっていない(0円)ケースを想定します。
結果、今建てる方が160万円ほど高くなりました。
次に、2万円だけ親に居住費として支払っている場合はどうでしょうか。
ここでも40万円ほど高くなります。
分岐点はどうやらこのケースだと3万円付近になりそうです。
3万円にしてみると…
今購入するほうが24万円安くなりました。
新潟市内で、かつファミリー向けの賃貸物件、月3万円の家賃というと、なかなかないのが現状。
社宅や会社から家賃補助があるケースなどは十分考えられると思います。
居住費が0円の場合は、しっかりその間に頭金を貯めることが大事!
極端に家賃の金額が少ないケースでも、頭金を貯める前に今建てたほうが得になるケースもあるようです。
ここでは「支払総額」だけに着目していますが、もう少し視野を広げる必要があります。
それは、「5年後金利が上昇したとき」、「5年後物価が上昇したとき」、「5年後の健康状態」を考えること。
仮に5年後金利が0.5%上昇し、家賃負担が0円のケースでも、
今建てたほうが20万円安くなる結果になりました。
仮に5年後金利は変わらず、家賃負担も0円、ただし物価が1%上昇したとすると、
今建てたほうが30万円安くなる結果になりました。
今は元気で住宅ローンを借りられる状態ですが、5年後も同じ状態でいられる保証はありません。
ようは、5年が経過する間にいろいろなリスクが存在する ということをわかっておくことが大事です。
自分たちが建てたい家の価格や金利の変動リスクなど、いろいろな要因を考えた場合、どのタイミングで建築を検討するのが最も家族にとって“お得”になるのかを一度考える必要があります。
「5年後もっと金利も価格も下がるのでは…」そんな淡い期待もあるかもしれませんが、そうなったらお給料も下がっているかもしれませんしね。
その時の収入、定年時のローン残債など、いつ建てるかも大事ですが、いつ住宅ローンを支払い終えるかもとても大事なんです!
ちょっとした思い違いで何十万、何百万と変わってくることも考えられますので、マイホーム建築のためにも、ご家庭の計画を今一度、再チェックすることをお勧めします。